2010年12月14日火曜日

クリスマスの希望

二つの夢のカプセル

暗いニュースが多い中で、今年二つのカプセルが私たちに大きな喜びと希望をもたらしてくれました。一つは7年間60億Kmもの宇宙の旅を終え、燃え尽きた小惑星探査機「はやぶさ」が残してくれたカプセルです。そしてもう一つは、チリーの鉱山の落盤事故で700mの地底から33人全員を無事救出したカプセル「フェニックス」です。この二つのカプセルは、違った光で降誕と再臨の神秘を照らしてくれているように思えます。
天地万物を創造された父なる神は、イスラエルの長い苦難の救いの歴史を通してついに待ち望んでいたメシアを使わされました。ヨハネの福音は次のように記しています。3:16 神は、その独り子をお与えになったほどに、世を愛された。独り子を信じる者が一人も滅びないで、永遠の命を得るためである。3:17 神が御子を世に遣わされたのは、世を裁くためではなく、御子によって世が救われるためである。 
「はやぶさ」は おん父のひたすらな思い「み言葉」が人となったプロセスを示しているようにも思えます。特に、大気圏再突入で満月の2倍もの明るさで輝く光となって消えてしまった「はやぶさ」と、オーストラリアの砂漠、先住民アボリジニーの聖地に無事着陸したカプセルは21世紀のご降誕際の壮大な劇を見ている思いがしました。
「フェニックス」は、再臨のキリストの姿をも彷彿とさせてくれたように思えました。ルカの福音書はキリストの来臨について次のように記しています。
21:25 「それから、太陽と月と星に徴が現れる。地上では海がどよめき荒れ狂うので、諸国の民は、なすすべを知らず、不安に陥る。21:26 人々は、この世界に何が起こるのかとおびえ、恐ろしさのあまり気を失うだろう。天体が揺り動かされるからである。21:27 そのとき、人の子が大いなる力と栄光を帯びて雲に乗って来るのを、人々は見る。21:28 このようなことが起こり始めたら、身を起こして頭を上げなさい。あなたがたの解放の時が近いからだ。」
チリーで起こった落盤事故で地底700mに閉じ込められた33人が一人一人救出される姿は人類の姿を象徴しているように思えます。1:78 これは我らの神の憐れみの心による。この憐れみによって、/高い所からあけぼのの光が我らを訪れ、1:79 暗闇と死の陰に座している者たちを照らし、/我らの歩みを平和の道に導く。」
33人の作業員の1人、アリエルさんの妻エリサベスさんが、女児を出産し、「エスペランサ(希望)」と名付けられたそうです。

2010年11月12日金曜日

過ぎ去った夏の夢



 すっかりご無沙汰してしまいました。猛暑の7月8月がうそのように、秋が足早に過ぎ去ってしまったようで、もう肌寒い日々となっています。

今年は韓国併合100年の年で、7月には3泊4日でレジオ・マリエの人たちと韓国聖地巡礼してきました。今回の巡礼では熱心さだけでなく、韓国教会の深い信仰に触れさせていただくことができました。8月には大阪教区シナピスのスタッフの一人に加えていただいて、韓国のイエス・サリ共同体の青年たちと大阪の青年たち約40人の交流会を済州島で実施しました。海軍基地建設反対の現地住民の方々の話を聞きました。沖縄と少し似た状況があると感じました。ちなみに、このカンジョン村の代表の方は昔、生野に10年ぐらい住んでいたことがあるとのことで日本語(関西弁)べらべらだったのには驚くとともに不思議なつながりを感じました。

 韓国からは8月16日から1週間フランシスコ会のJPICの日韓交流会が大阪・京都を中心に行われました。韓国からの兄弟たちはぜ広島を訪問したいとの希望があって、38度の猛暑の中、原爆平和公園を訪問し、平和記念聖堂でミサを捧げました。また次の週には、テジョンのヤングフランシスカン10人が生野を訪問、意義深い青年たちの交流の時となりました。

 8月の末には、姫路の仁豊野ヴィラで最後の修道生活を送っておられた兄弟パスカル橋田の臨終に立ち会うこととなり、静かな、そして濃密な時を一緒に過ごすことになりました。葬儀の時には東京や宇都宮からも兄弟たちが参加してくれました。89歳の長寿を修道者として静かに全うされました。

 9月の初め内観のために韓国から数人が宝塚の黙想の家にこられ、1週間お手伝いをすることになっていたのですがついに風邪をひいてダウン。静かに休ませていただくことになってしまいました。このあと1カ月以上体調を崩してしんどい思いをして過ごすことになりました。

2010年6月1日火曜日

生野教会創立50周年行事が開催されました

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5月30日。わやかな好天に恵まれた聖母月、三位一体の祝日に、生野教会創立50周年を迎えることができました。10時30分から池長大司教の司式で日韓合同ミサが始まりました。かつて生野志願院長だった長谷川管区長はじめ、カリスト神父、ユン神父、山本神父などなどゆかりの兄弟たちが共同司式をしてくれました。私にとって特に嬉しく懐かしかったことは、韓国で2年半滞在したプサンのポンネドン教会からダミアノ神父と25人の巡礼団が参加してくれたことです。ソウルからもユン神父とその共同体の仲間10人も参加してくれました。さらに、韓国殉教福者会の総長シスターはじめ、名古屋、京都、大阪各地から400名近い信徒・修道者の方々が参加され、1階ホールではビデオカメラでミサの模様を放映することになりました。


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   祝賀パーティは、教会の庭に大きな舞台(偶然に無料でお借りできた)を設け、左右に4つテントを張り、婦人会・マリア会が腕によりをかけて作った料理が並びました。やがて、舞台では小学生低学年のかわいい韓国舞踊。中学生女子の扇の舞。レジオの人たちの仮面舞踊に多くの人も踊りの輪に入りました。高校1年生のチェロの独演には会場が一瞬静まり、大きな拍手がわきました。プサンの一行も歌を披露。アンコールには「プサン港に帰れ」を私も一緒に歌いました。最後にウルバン兄弟のギターで「アベ・アベ・アベマリア」の大合唱でマリア様に感謝をこめて歌いながらこの記念行事を無事終えることができました。

カトリック生野教会のHP・ギャラリーに動画があります。
http://www.ikuno.catholic.ne.jp/Aniver50th.html

2010年5月4日火曜日

世界に響け9条の心


憲法記念日の昨日、「九条の会・おおさか」が主催する集会がエル大阪の大ホールで開催され、参加者1200名もの大集会となりました。私もルカ兄弟を誘って参加しました。
そして、右翼の街宣車15台も参加してくださいました。開会の挨拶と講演をしたのは我らの悟郎ちゃん松浦司教さんで、一人ひとりが手を携えて平和を作っていくことの大切さを分かりやすく、そして熱く語ってくれました。
http://osaka9.hp.infoseek.co.jp/index.html
 ちなみに今日の福音でキリストは「私は、平和をあなた方に残し、私の平和を与える」宣言されています。
大阪生野九条の会・クレト

2010年3月23日火曜日


フランシスコとクララ友の会発足!!

 ご復活を待ちきれずにあちこちで桜の花が咲き始めました。昨日、3月22日、京都フランシスコの家で新しい集いが始まりました。「フランシスコとクララの友の会」です。これは長い間、兄弟ルカさんが暖めてきた夢が花開いた瞬間でした。78歳の花さか爺さんが枯れ木に花を咲かしてくれました。

 友の会発起人代表の川崎靖さんは1960年生まれで、京都大学総合人間学部教授。オランダに留学した時、フランシスコ会の修道院で、古オランダ語の詩篇を学ばれたのが縁で、「京都の大殉教 炎の十字架」で主役の橋本ジョアン役で出演。「私はプロテスタントながらエキュメルカルな立場から皆さんと交流できることを切望しております」と、入会案内のメッセージで述べておられます。

 「京都・フランシスコの家」は、フランシスコとクララを愛する70人もの友達で溢れ、午後2時から、講演と映画とコーラスに演劇と盛りだくさんのプログラムが始まりました。講演では川崎さんが、内容の濃い「ボンヘッファーとフランシスコの出会い」をごく手短に話されたのが印象的でした。「平和の祈り」を歌ってくださった「あし笛コーラス」の有志のご婦人20名余の方々はノートルダム出身で澄んだ声を聞かせてくださいました。合間、合間には、ウルバン兄弟の得意のギター伴奏で「フランシスコの歌」をみんなで歌いました。

 私は、オランダのフランシスカン詩人ギーさんの詩「お腹がすいたら」を朗読劇でやりました。私がフランシスコの役で、ルカさんがレオです。内容はパン一つの中にどれほど深い愛が込められているかという霊的に深い意味のあるものでしたが、何故か最後には爆笑で終わりました。

 友の会のみんなにとって一番励みになったことは、東京からわざわざ管区長様が駆けつけてくださり、「フランシスコ会の枠を超えたこのような集いが広まって行けばよいと願っています」との祝福のメッセージをいただいたことです。

「フランシスコとクララ友の会」入会ご希望の方は以下にご連絡ください。

  フランシスコとクララ友の会
連絡先 600-8391 京都市下京区佐竹町388 ( 四条堀川西一筋下がる)
フランシスコの家(事務担当:西田)
電話・FAX 075-822-2369 E-mail francis_kyoto@yahoo.co.jp
http://www7a.biglobe.ne.jp/~christian/

2010年2月16日火曜日

日本26聖人殉教者の跡をたどって

 「日本26聖人殉教者」の跡をたどって、毎年2月11日の祭日には、
「関西フランシスカンファミリー」の主宰で行なわれている巡礼が、今
年は京都九条教会から桃山教会までの約8キロの区間で実施されました。
今年で28回目を迎えたこの巡礼はあいにくの雨の中での行事となりま
したが、毎年参加者が増え、今回も今までで最も多い参加者がありまし
た。途中参加者も含めると130名余を数え、主催者側のスタッフは交
通量の多い京都市内を無事に案内していくのは大変だったと思いました。
なお、三つの教会でお接待をしてくださった方々も含めれば150名を
越えていました。

 お昼のお接待をしてくださった伏見教会の方々が温かいミサ汁や飲み物
などを準備していただき、最後の桃山教会でも温かいお茶にコーヒー、お
菓子などを用意してくださったのですが、4、50人の参加者と聞いてお
られたとのことで、ワーすごい、すごーいと“嬉しい悲鳴”をあげ、ニコ
ニコしながら奉仕してくださり、すごく有難かったです。フランシスカン
的な新しい出会いと交わりの場が出来ていました。

 一緒にミサをしてくださった桃山教会の主任のロペス神父さんは、26
聖人の一人で、司祭叙階のためサン・フェリッペ号でメキシコに行く途中、
土佐に漂着して殉教することになった24才だったフェリッペ・デヘスス
と同じメキシコ出身で、そのことをユーモアを交えて話してくださった。

 生野教会と日本橋教会からは、3台の車を前期高齢者と中期高齢者と後
期高齢者の3人の兄弟が運転して、計23人が参加しました。最高齢者
82歳のおばあちゃんは自分が若いときに洗礼を受けた教会(伏見教会)
を是非見たいと、杖をついての参加でしたが、やはり途中で伴走車に乗ら
れました。しかし、思い出の教会を訪ねてからは元気を出して最後まで歩
かれたのには驚きました。あるご婦人は雨で靴下までびしょびしょになっ
ていたのに、ミサの後にすっかり乾いていたと感激していました。

http://www.ikuno.catholic.ne.jp/japanesehome.html
上の箇所をクリックすると生野教会のホームペイジで巡礼の写真をごらん
になれます。

2010年1月19日火曜日

2010年 謹賀新年


明けましておめでとうございます。
今年も神の母聖マリアと共に平和を願って年が明けました。
ガブリエル天使の挨拶「おめでとうマリアよ!主はあなたと共にあられます。」
私は、昨年サバチカルで兄弟たちを訪問しました。
今年は信徒一人ひとりの家を訪問したいと思いました。
「この家に平和がありますように。」と祈り、
「主はあなたと共におられます」と
福音の知らせを告げたいと思っています。