2008年8月11日月曜日

へだての壁を越えて

 大阪教区では、各地区、ブロックで8月9日~10日にかけて平和旬間の記念行事を実施しました。今回、各地区で特徴的なことは子供たちに平和を伝えようとする取り組みがあったことです。

 姫路西地区では『子供に伝われ平和』をテーマに信徒による戦争体験を聞く企画がされました。別の地区では『子供と学ぶ憲法』をテーマに戦争が作られる仕組みを学びました。
和歌山地区では8月9日19時からローソクをもって和歌山城を一周するという、ユニークな「ピースウォーク」を実施したとのことです。

大阪府下の5つの地区は、『へだての壁』をテーマに、午後1時、聖マリア大聖堂に集い、司祭修道者たちの「平和コーラス」で始まりました。私は全然練習もしていませんでしたので、一番後ろに立って口だけあけるショーエネ型参加で賛歌を。その後、『スーダン、イラクの子供たちは今』を、ジャーナリスト西谷文和氏がP.Pを使って1時間半近い公演。大阪の暑い午後の時間、扇風機だけのエコ空間で、シビアな緊張感あふれる公演に、1000人もの信徒と司祭、修道者が耳を傾けました。

 午後3時から、池長大司教、松浦司教と共に平和祈願ミサを捧げました。聖フランシスコの「平和の祈り」が、ミサの中で歌われ、共同祈願の中にもしばしば引用されていたのが心に残りました。また、日本橋の青年20人近くが中心になって、聖体拝領のときに『愛の賛歌』を韓国語で歌ってくれました。

2008年8月5日火曜日

比叡山で『世界平和の祈りの集い』

 8月4日、比叡山の延暦寺で世界の宗教者が一つに集い平和の祈りを捧げました。私も、京都フランシスコの家のルカ兄弟、クララ会の総視察者インドのヨゼフ兄弟と一緒に参加しました。ルカ兄弟が修道服を着ていたからでしょうか、私たち3人はちゃっかりNHKのニュースに出ていたそうです。

 正式宗教者代表として、キリスト教から白柳枢機卿や京都の大塚司教。海外からの代表としてバチカン大使と世界仏教徒連盟会長パン・ワナメティー師がメッセージを朗読し、世界平和を祈願し、全ての命が大切にされ、自然の恵みに感謝するよう勧告したました。「世界平和祈りの集い」のメッセージも、以下のHPをクリックして是非ご一読ください。
http://www.tendai.or.jp/summit/outline/index.html

 今年21回目を迎えたこの祈りの集いは、1986年にヨハネパウロⅡ世教皇の呼びかけで、世界の宗教指導者がイタリアの聖地アッシジに集まり、世界平和のために祈り、その実現のために話し合いを行ないました。実はその5年前の1981年に、ヨハネパウロⅡ世教皇は広島と長崎を訪れ、『戦争は人間の仕業です』と、世界に平和のメッセージを送りました。

 広島の宮司・久保田師の原爆証言は10分間の短いものでしたがすごく印象的でした。原爆公園に刻まれた『過ちは二度と繰り返しません』という鎮魂の祈りを一人ひとりが心に深く刻まなければならないと。明日8月6日は人類が、私たち一人ひとりが犯した原爆の、戦争の、紛争の、テロの過ちを心に深く刻む日です。